TOP > 吹奏楽(ジャズ・スタンダード編)一覧 > It's All Right With Me/Kai Winding And J.J.Johnson
すいパラ~ジャズスタンダード編
総合難易度(レベル)
編曲者 | 上田 力(ウエダ チカラ) |
---|---|
作曲者 | Cole Porter |
楽曲解説 | ブロードウェイ・ミュージカルの最大成功者、コール・ポーターのペンによる1953年のミュージカル「カン・カン」に使用された楽曲。芝居小屋の女性経営者とそれを取り締まる検察官という、ある種禁断の恋を描いたこのミュージカルは後に映画化されて(1960年)、フランク・シナトラによってもレコーディングされています。カイ・ウィンディング&JJジョンソンの名演で世界的なヒットに。さらにはエラ・フィッツジェラルド(1950年代)、トム・ウェイツ(1990年)、ハリー・コニックJr.(1990年)、メル・トーメ(1992年)らにカヴァーされているスタンダード・ナンバーです。 |
総合難易度(レベル) | ![]() |
---|---|
TP最高音 | C |
ソロ | Oboe (難易度: ![]() ![]() |
鍵盤打楽器 | Marimba(Vibraphone)※( )内の楽器は省略可 |
使用パーカッション | Shaker、Agogo&Samba Whistle、Congas、(Timbales)※( )内の楽器は省略可 |
構成 | Piccolo×1、1st & 2nd Flutes×2、Oboe×1、1st & 2nd &3rd Clarinets in B♭×3、 (Bass Clarinet in B♭×1)、1st Alto Saxophone in E♭×1、2nd Alto Saxophone in E♭×1、 1st Tenor Saxophone in B♭×1、2nd Tenor Saxophone in B♭×1、Baritone Saxophone in E♭×1、 1st Trumpet in B♭×1、2nd Trumpet in B♭×1、3rd Trumpet in B♭×1、4th Trumpet in B♭×1、 1st & 2nd Horns in F×2、3rd & 4th Horns in F×2、1st Trombone×1、2nd Trombone×1、 3rd Trombone×1、4th Trombone×1、Euphonium×1、Tuba in C×1、(Piano×1)、Contrabass in C×1、 Drums×1、Latin Percussion×5、Chromatic Percussion ×1 ※( )内の楽器は省略可 |
演奏にあたって [アレンジャーより] |
この『It's All Right With Me 』は、コール・ポーターのヒット作品を集めたミュージカル映画の中で、フランク・シナトラが、"ちょっとジャズっぽく、おしゃれ"に歌って人気が出た曲です。ところが、この"ちょっとジャズっぽく、おしゃれ"と言う感じが、当時(1953年代)のジャズメンたちの鋭敏なアンテナに見事に引っかかり、JJジョンソンをはじめ、ベテランから若手まで、またビッグバンドなど、それぞれのアイディアで、ジャズ・ナンバーとしてレパートリーに入れるようになり、"これって、もともとジャズの名曲なんでしょ?"なんて言い出す若手が出てきたりして、先輩を苦笑させたりもしたものです。 このアレンジでは、ビッグバンド・ジャズのスタイルを採りつつも、全体の雰囲気はサンバ・・・それも、16Beatフュージョン・サンバ風ではなくブラジリアンに盛り上げる・・・と言うのが、一番の狙いです。と言っても、イントロから出だしのテーマ辺りまでは、いわゆる"サンバ風味"を軽く浮かび上がらせながらのジャズっぽい感じに抑えておき、コーダ[15]に入ってから、いきなり土着サンバの匂いを強調し、そのままそのリズムに乗って、[16]の大ユニゾンでエンディングに突入!といきたいのです。ドラムもパーカッションも、ブラスも木管も、みんな目茶思い切りノリっ放しで土着サンバに狂って下さい!! (上田 力) |
---|---|
リズムセクションの ポイント [プロデューサーより] |
本作品では4本のTbをフィーチャーして、バンドとの駆け引きを演出。名人・上田 力の編曲で、ブラジリアン・サンバ風のスリリングなリズム・セクションが楽しめるアレンジとなっています。 マスターリズムはサンバ(ブラジリアン・サンバ)。節度を持ったヴォリュームで綺麗なIn2サンバを心がけて演奏しましょう。単調にならないように、ppp~fffを操って下さい。(奥田英人) |
アレンジャープロフィール
上田力(うえだ ちから)
1925年東京都出身。幼 少からジャズに魅せられギター、ピアノを習得。米軍キャンプを中心にミュージシャン活動を開始する。70年代後半から80年代にかけてのフュージョン全盛期、その先頭に立って作編曲活動と演奏活動を行ない、国内はもとより海外でも大きな注目と賞賛の声を集める。また自己のバンド、「上田力とパワー・ステー ション」を率いて5枚のアルバムをリリース。その他にもトゥーツ・シールマンス、イラケレ、本多俊之、赤尾三千子、笈田敏夫、エボニー・ウエッブら とクオリティの高い作品を産み出してきた。同時に評論家としてではなく、あくまでもミュージシャンの立場から見つめた評論活動も精力的に続けており、ボ ブ・ジェームス、ジョー・サンプル、ミシェル・カミロ、渡辺貞夫など内外の才能あるミュージシャンとの親交も深い。1997年6月から、ボサノヴァの生みの親ア ントニオ・カルロス・ジョビンの300曲余りの全作品を完全演奏する前人未到のライブ活動 "Jobim My Love"を開始、ジョビンの家族からも熱い注目を浴びている。